ゲオルク・シャーンバッハ ヴィルヘルム・ミューラー
『ニーダーザクセンの伝説とメルヒェン』(1948)
Georg Schambach Wilhelm Müller Niedersächsische Sagen und Märchen.
マンドレイクについての記述がある
『幻獣大全』でこの本の名前は出てゐるが、出典を列挙したページに記載がない。
『幻獣~』P476 によれば、ソレを採取したら、毎朝洗って、櫛で髪をとかし、きれいに身支度をしなければならないが、それをやられたマンドレイクは、どっかから金を持ってくると言ふ。
ある嫁が姑からマンドレイクを相続する。と彼女の元へ悪魔(「ウリエアエネケン」のルビ)が来て、
「贈り物をしたいので契約書にサインを」
と言ふので、イエス・キリストの御名にかけた聖句を書いたところ、悪魔は契約書を置いて逃げたとか、
あと相続させないと言ふのを選んだ女性の子孫は貧しくなったとか、ある。
雨ー
『ぱいどん』後編を見る。手塚先生の出方とかスパイダーさん(「オムカエデゴンス」て言ふなんか)とかヘウタンツギとかの出方がー、多分ぢゃあ1995年まで御大が御存命だったとして、1990年に老いさらばへた線で、新作が描かれてゐる場合に、先生とか、さう言ふのが出るといふアレな場合
これ等の出方はかう言ふ風ぢゃないと思ふ。あと、悪者はその主要登場人物が作ったアレそのものに逆襲されると思ふ。かう言ふのはー うーん。
呉智英『リアルのバカ』不条理の誤読について。カミュの『ペスト』が読まれるのはよいことであるとする。
筒井康隆 『虚航船団』 うーん、うーん、あー ぬのー とはー へめめー
文中で、宇宙船の中でできる新しい食物系で、
新種の単細胞緑藻(大豆の九十倍近い蛋白質をひりだす能力を持つが酸素を出すのは苦手)>>新種のミジンコ>>新種のカタクチイワシ
といふ閉鎖系が開発されてどうのと言ふ記述があるが、作中でこれの講習を受けに船団司令艦へ行った糊が、世の男性から同情されるほどの絶倫で、行為に及ぶ(その船にはその手のおねいさ 女性がゐるのである)とかなんとかにまみれてどっかへ行く。
田中芳樹『銀河英雄伝説』の外伝、自由惑星同盟のユースフ・トパロウルとリン・パオといふ最悪のバディがいかに凶悪な銀河帝国軍を粉砕したか、のダゴン星域会戦の銀河帝国の人の、メンタルの描写が、なんとなくカマキリ型宇宙船に乗ったおびただしいメンヘラーな文房具さんに見えなくはない。
『虚航~』は、クルーの一人一人がいかなるキチガイであるかを個別に描くのに対して、銀英伝のそれは、後のイゼルローン回廊といふかダゴン星域がいかに、危険な所を回避できる安全な航路があり、つまりはメリハリがないので、ざっくり後の叛乱軍 討伐隊がいかに死ぬほど退屈であるかを描く点で完全に異なる。
ダゴンだけに
「あぁ!窓に!窓に!何も出ない!!」
てふの。
あと銀河の歴史の関係も何となく、イタチ科もふもふの悍ましい歴史に見えなくはない。筒井先生は科学の暗黒史を饒舌に語り、あくまでイタチ科のもふもふが近代史のぱろでぇをやってゐるので混血とかが興ると言ふのに対し、田中先生のは人間の愚行が宇宙時代になっても延々飽きもせず展開してますと言ふの(アーレ・ハイネセンの少し不思議な宇宙船製造法もなー)で大体異なってゐるが。
ラッコがー。ラッコを欠いたのはいいと思ふけどもー 『虚航船団』発行の辺り1984年頃に放送が開始されたわくわく動物ランド辺りからラッコもふもふがブームになるので、アレとしてもー、御父上アレだし― 宮沢賢治の作品にもラッコの上着とか出てくるし― えー。