ぬほほほ

 ジョン・コラピント『ブレンダと呼ばれた少年』
扶桑社


 性自認派生五十云か月目に出るので、割礼の失敗はあんまり気にならないといふ口当たりのいい先生は、なんぞ気合の入ったトンデモ野郎であった、と言ふもの。
 ブルース改めブレンダ改めはにゃ、は、をとこの意地で性自認を改めなかったが、他、そのジョンマネー大先生様は性自認のチェンジを受け入れたおねいさんへセクハラかましたり、通常なら「アルジャーノンに花束を」のモデルにならんだけの筈の兄さんへ変な名誉棄損をしたり、理想郷豪州へ渡豪して理想郷オーストラリアで全豪の土人と入植した全豪の皆さんとその末孫の皆さんが見たこともない謎のアボリジニの習俗を発見したり、快進撃。

なんかいろいろあって、扶桑社で売るやうになった。

 アビゲイル・シュライアー『IRREVERSIBLE DAMAGE』
 KADOKAWAで売る豫定であったのだが、いろいろあって弾圧され、産経新聞社から出ることに相成った。

 鳥山明大先生がお亡くなりになった。先生については、「drSLUMP大好きだった」とか、「西遊記に関する知識が何となくあるおばあちゃんにドラゴンボール(五巻か六巻くらゐが最新刊の頃)を要約して話したらなんか聞いてくれた」とか、「則巻せんべえ博士のマヌス(Manus手 ラテン語ではこう書く)からひりだされたアラレちゃんが則巻博士とかのAnusから出たカオスたるうんち君をつつくミハイルバフチンの解くアレの体系化」とか素晴らしい短編の数々とかあるのだが、
なんか、ドラゴンボールは初連載からしばらく岡田斗司夫説で「バカ系(根性で勝つ)」周期に連載されてゐたにも関らず、当時「戦闘値」と修行の二大「お客さんが引く言訳」をやりながら、ジャンプといふ「六百五十万部しか出ない弱小零細誌」の屋台骨を支へ、修行やらんといかん周期迄行ったといふ怪物じみた真似をさらす。これはたぶん岡田さんのバトルマンガローテーション説の「バカ系と賢い系十年ほどでぐるぐる」が間違ってる言訳でなくて、アレのバトルは「龍珠」探索のおまけで、シェンロンの召還があくまでメインなので、かういふのがなし得るでいい筈。なほ1990年代、戦闘値とか「鬼退治ができるのは柱クラスで癸レヴェルでは普通死ぬ」とかが機能する頃に岡田さんは『ベルセルク』(さういへばこっちの作者も鬼籍に入ってるよ)が「バカ系バトルマンガ」であるにも拘らず結構売れてゐるといふ気が狂ったやうな状況に戦慄する。
大友克洋とか宮谷一彦とか手塚治虫とかメビウスとか山上たつひことかの大御所がのちのマンガ家へ影響を與へた、と言ふのはなんとなくわかるのだが、「具象的」で写実性がなく記号的な表現といふすさまじい表現が、彼のデビュウでその界隈へ影響を與へたらしいと言ふのが、個人的には右から左へいってをる。
 てふか、まだ『SANDLAND』はいいっぽいし、変なこと言ってないし、国民の知的共有財産の作者としての地位がきちんとあるし、要はやるせない。
 ご冥福をお祈りいたします。硬膜下血腫は、ぁぁぁぁその辺にあるな。

ちばてつやひねもすのたり日記』配偶者のいろいろとぢぢいのなんか。

リミックスZ
SLIM(月探査機) タカラトミーが苦心のSORAQ 変形ロボ。
「無駄にライオン型とかにしてくんないかな」中川翔子さん評

 手老善(看板とかの文字あるいはサインの鉄道おたく) エンタメも入る余地がある西武鉄道

スカシカシパン通信
なぜ虫が光へ群がるのか 虫の西田先生(コスタリカの方)他が研究した土地であるモンテヴェルディ雲霧林といふ地名になんかしょこたん反応。
 虫は光の方向を上だと思って飛んでいく。