妄想過去日記

2015年 12月某日 

 駅前で、ちょい未来の人と称するあほと会ふ

 来年は地震が多いさうである。

 彼は『バーナード嬢曰く。』とやらいふマンガを勧める。けっこう面白い。  とやらがいいと力説する。

 いはく、庵野秀明監督

 いはく、樋口真嗣御大が製作に関る

 いはく、竹谷隆之御大がゴジラのデザインをする

 いはく、市川実日子さんが出てきて大人気ださうである。

はSMHから好きで結構読んでゐたが、アイヌ犬の舌(若干だんだら)とか、スーパーカブのサドルがすこし破れてるとか、藝の細かさも素人目にすさまじかったが、 この名工がそろそろ老けると言ふ可能性はないではないものの、これだけではまだいいのである。

 このゴジラは、系統発生のやうなものをし、進化の消化のやうなことをしてアレになるとか、個人的な妄想をそのまま体現し(ヒットするとこいてゐる)、

 蒲田から上陸した第なんとか形態ゴジラ通称蒲田くんとやらが見た観客から「可愛い」と言はれてゐるなど、若干山岸凉子(先生は「日出る処の天子」かなんか所収のエッセイマンガで幼少時「幼ゴジラに遭遇、見えていないが近所にいるらしい親ゴジラの存在を感知して戦慄する」といふ悪夢を見たと語る その幼いゴジラは可愛い、で四つ足だった筈)入ってゐるやうな、とても信じられないことをこく。

 市川実日子さんの起用が庵野監督にとって鬼門になる可能性はかなり高いはずである。聴けばキューティーハニーもまた実写の方でリメイクださうである。それは別にいいとして、市川さんが出てヒロイン扱ひされるやうな作品がヒットするとかはあり得ないと思ふんですがさうですか。

  とやらがアニメ化し、テレヴィジョンメディアが無視する中大人気ださうであるが、戦時中の話をかう切り取る話は、秋津島の人としてはあるいはアニメの監督としてアレルギーを起こすやうなモノである可能性は高く、気の狂ったやうなロケハンをするとかで却って、原作レイプし「原作はいいけどアニメ化したらクソ」になるに決まってゐる。

 

 「君の名は。」はいいや。