ぬふゆー

 みなもと太郎『お楽しみはこれもなのじゃ』

 追悼関係で出版。

 かういふ、追悼としての出版は『風雲児たち』で明治二年かまってからやってほしかった。

渓由葵夫『奇想天外SF兵器』
 『機動警察パトレイバー』のネタが劇場版1発目一本のみ。

 本著の執筆が1999年で、一応西暦二千年発行である。

 例へば町山智浩さんがブレードランナーを評する際、リドリー・スコット御大他が、「1940年代」を意識して、フィルムノワール(1930年代のハードボイルドを原作とする映画で1940年代に作られた)として「2019年」をでっちあげ、いかに古いものを使ひ回してゐるかを語るが、渓先生は、パトレイバーの時代を「バブルが崩壊しなかった未来、近過去の物語」と言ふよくわからない語で表現する。

 「98,99,0て大東亜戦争の亡霊だな」とかもあるのだが、その前に、加藤直之大先生によるツッコミ(二十世紀後半仕様の市街地に身長八mくらゐの巨人がゐたら、須らくサインボードに引っ掛かる)は置いといて、それの前に、「ロボットを拝んでる人がいたっていいじゃないか」と言ふ文章があって、1999年なのにイデオンでもエヴァでもなく、パトレイバーである。

 個人的にかう言ふばあひ、私なら、後の「くーぜんぜつごのォォォォォォ」とかの如く、
庵野秀明が書き宮崎駿に褒められた巨神兵が原作で神としてヒロインの息子として壮絶な死を遂げた後にマンガを掲載したぁぁぁぁ
 新世紀エヴァンゲリオンの監督がスタッフとして彼のもとで仕事をしたこともある!
押井守の、で、パトレイバーを出して、一発目に帆場さんがゐた軌跡で、ばんばん昔の建物その他が潰されるシーンをブレードランナーのレトロフィットと比較して秋津島でああ言ふのは無理だをやり、土方メカで立ち上がる民衆があれする世界初のOVA『ダロス』を出した押井守が、『天使のたまご』で仕事を干され、すごい納得のいく理由で才能が潰れるところを、拾ってくれた作品であるとかいふ。そんであれが「ロボットアニメ」ではないとなんとか言って、初めのヴィデオを振り回し、多分、電線と、「イングラム股間にウィンチ」にそれを「マンガ版で使ってる件」と、おそらく「鉄砲は足でなくて腕に」案を出すくらゐはできると思ふ。あと「マンガ/TVアニメ版で敵役のレイバー飛んでたけど押井さんはやらない」でHAL-X10は大好きだーはやれるはずである。そいで、HALの雄姿と、妖怪けうけげんがやられてる所の原作版が好きです「魔の山へ行けっ」のフォーマットを指摘して、「まぁ士郎正宗さんへのオマージュだろうな」とかを言って、『攻殻機動隊』(劇場版一発目)のラスト思考戦車のシーンに神道みがどうたらを指摘し、こっちはお話の中で、エヴァで南極行ったアレが神様とってきたごときもので、パトレイバーの話そのものがレイバーをして世界の押井守を召喚せしむる依り代であったとか言ふ。

 渓先生、古代ギリシャの方の「トロイの木馬」とかの存在そのものを知らない感じ。『聖剣エクスカリバー』で、ギリシャ神話の「神々その物が出てこない」わけでないし、メドゥーサとか出てくるからその辺を存じ上げてる感じなのだが。

 『おじゃる丸』に、人形好き沼にはまってるアレがナニに誑し込まれ、それを巷へ公表すると皆さんから「いいね💛」を貰ひ、いい感じでエスカレートすると言ふのがあった。人形はそれで暴走するとぴっちりスーツを著せられてゐた。えーと。

 新井祥『性別が、ない!SideB』ヤマジュンな「やらないか」に戸惑ふひとと、野郎のちんちん問題。