へこすん

 お叉焼でござるお叉焼でござる コロナワクチン一発目のお叉焼でござる。

 予約した日時と、会場の位置をすっかり忘れてゐたでござる。ちな二回目の予約も忘れてるでござる。

 日本ではよく知らないのでござるが、アメリカでは黒いヘリコプターが陰謀論者の物言ひを補完する材料として彼らの脳内に出るさうでござる。 
 それを持ってくると、「大編隊を組んだ真っ黒なヘリコプターが、「ワルキューレの騎行」を奏でながら強制的に誘導」してくれたでござる。かなり恥かしうござる。そんなものが実愛するとまうちょっとこずくよくお叉焼うちに来てくれると思はれるでござる。

 作業そのものは的確かつ迅速に終ったでござる。ワクチンがあれするのを見るために十五分ほど会場でぼぉっとするでござる。その中に、発動した磁力を利用して詐欺被害啓発ヴィデオを放映してゐるTVの画像をぐにんてする藝術家や、Wi-Fiだか5Gとの接触を確かめる人は一人もゐなかったでござる。
 勿論、ワクチン接種を確認するスタッフや、注射打ちに来ていやみをこく人もゐなかったでござる。
 お注射が痛いと聴きまくったので身構へてたら、打ったのかも妖しい程度だったでござる。

 今日の知見 松本の丸善に、「たかが耳嚢(根岸肥前守鎮衛著の方)」が売ってない。その店with文教堂は、まだかういふ重箱の隅をつつくやうなのをやらないと、出版不況が解らん程度に奮戦はしてゐる。石田英一郎『河童駒引考』はある。