ぐふぬぬ

近藤ようこ高丘親王航海記』ナニがそれして、親王殿下は、終に!!まだラストでない。空海上人の若干面白い嫌味を聴き、南海へ行くんでせうと言はれる、親王のみこがいい感じ。澁澤龍彦先生の原作を消化してる感じはする。

 チェシャ猫 M・ハンチャーによれば、J・テニエルは『不思議の国のアリス』以前に、なんぞアメリカと英国がなんかやった事件があって、それについての風刺画を書いてをり、その際の、
 アライグマの体をしたエイブラハム・リンカーン(の後ろ頭が見える位置にカメラがある)が地上のジョンブルを睥睨、と言ふ構図を、樹上で消えるぬこを見る美少女(アリスの後辺りにカメラ)として改変みたいなのをしてゐるとか。

 パオロ・バチガルピ『ねじまき少女』他何作かでは、来るべき近未来、百姓は、凶悪な種苗法で守られ、DNA上も完ぺきに保護された種子(なので種は出ないし種もみは植えても生えない)を撒かされ、自然は象牙甲虫だのなんだのと言ふ凶悪な生き物に蝕まれどうの、といふ中で、姿を消せるチェシャ猫といふペットらしいのが、全世界へもふもふしだし、鳥を取りつくしてしまったと言ふ描写がある。
 パオロさんに英国人的なぬこフォビアがあるんだか、
 主な舞台であるタイの空港で、衒ひのない外来種としての、「雑草を駆逐する機能付きの稲」と言ふ、欧州系農耕文化圏では異様なアジア系デザインのものを、検査する兵士が目ざとく見つけて燃やすみたいな、
 イギリス系人をウエメセで見てなんかやってるんだかなんか。

 Windupにプルバック方式を採用、と言ふ発想をして、プルバックとは何ぞやを調べてゐる筈なのだが、忘れてゐる。

松本大洋『東京ヒゴロ』 マンガ家が懊悩する。そしてぬこ様が失踪し、先生が。まだ人間は書けてる感じ。