ぬげふぉー

伊藤勢 原作夢枕獏 荒野に獣慟哭す 4  

環太平洋精神圏説はかっこいいのだが、伊藤先生は支那を雑にせよ排除してをり、対応するインド関係の、あー、弘法大師空海支那で修行したと言ふのを言はない。南方熊楠説で、空海上人が留学した際、支那の師匠な皆さんから、ジャパニーズペーパーナイフを褒められたので、後の高野山の坊さんはそれをごっそり持って行ったとか何とか。当時からメイドインジャパンは結構高評価。ちなみに中尾佐助先生によれば、南米とか辺りと東アジアの辺で、「盆栽」といふ文化が発達したさうな。鑑賞用の植物の方の育種、「メソアメリカの土人が苔の品種改良やってた」とかは説得力あるでいい筈。

 「南方けっこうざっくり南の方ひとくくり憧憬」と言ふバイアス、ニューギニアとメソアメリカを繋げるといふ作業は、まだいいはずなんだー。あのぉ福島の原発がどうとかでメソアメリカ~ニューギニアの文化がどうたらなら、「広島長崎に次いで第三のスティグマが刻印されてどうの」をやって、アレしてもいいと思ふ。

 兎さんで生態系さんが発狂さんと言ったら、白土三平「赤目」。うむっ。ネズミさんは真主齧類(ウサギさんとなんとなく近縁)、コウモリさんはペガソフェラエで犬猫、馬などと近縁で、北方獣類といふくくりでは一緒だが、遺伝子的には完全に別。

 卯は貌と通じ、具現化を表す。 なんかアフリカ獣類とかそれこそ南米系の異節類で齧歯類かうさもふの歯と超音波発生器官と高度すぎる耳持ったのがゐさうだなぁ。土竜も超音波で喋る(なんか言ってるのは確認されたらしい。二匹で出合頭に鳴きあってるのだが、どの辺まで土竜語ができてるのかは完全に闇の中)って言ふしなぁ。

 水木しげる大先生のパロディと言ったら須らく「フハッ」だよなっ。とても皮肉なことに、マンガ家がしぶといのは眼帯嵌めたこっちの伊藤先生のゐる世界の方で、マンガ家で夭折する人なんかはざらであり、「(大東亜戦争中)ニューギニアで腕の切断手術をした戦場経験者」によれば、1970年代、マンガ家の餓死は普通だったといふ。クマムシ並みの伊藤勢水木しげるはその点では同類。(『死んで生き返りましたれぽ』の掲載直前か)

 「子のたまわく」と言ってゐる。ひぃいい(夢枕獏関係で「子の、のたまわく」「堯帝、舜帝のいわく」「今上の王、弟子Aがいわく」のヒエラルキーをちゃんとやらないと式を撃たれる)