ヴふゅちー

 宮澤賢治・漫画館

 潮出版

 スズキ・コージ御大が、『北守将軍と三人兄弟の医者』のマンガを描いてゐる。

 なかで板谷英紀御大が、擬人化されるよだかの「きょうだい」について、

 ヨタカ 宮澤賢治

 カワセミ(妹) トシ子

 蜂すずめ(弟) 宮澤清六

 と解釈し、しかし働かないはちすずめを働き者の弟君にパラフレーズするのは無理があるとしてゐる。

 ハチドリはポリネーターとしてけっこう働いてると思ふ。

 バーダー 2018年八月号

  空想の一億年後の鳥をやる。

 そんで以て、杉浦嘉雄御大が、こっちで「よだかの星」をテキストに、当時の最新の科学に基づき、宮澤賢治がちゃんと「ブッポウソウ目」に属するヨタカ、蜂すずめ、カワセミを「3兄弟」と設定してゐる点と、みにくいヨダカの具体的な描写に脅威を以て書いてゐる。のだが。

 一億年後の担当の人(ツイッター界隈では「バード川上」で有名な川上和人大先生!!)は、アブラヨタカやプアウィルヨタカを出して、

「ヨタカはこんなに種類がいる」

と言って未来ヨタカの存在は不可能と言ってゐる。

 バード川上大先生がー

 理性と言ふかなんと言ふか、ハチドリニッチやカワセミニッチを襲ふヨタカは出ない。頂点捕食者に君臨するカモメ ソレと共生するカッコウ、でかすぎるペンギンが紹介される。